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「1日6食時代」マーケティングセミナー

マーケティングセミナー【インテージクオリス・MarkWeb】Topic1 ~1日6食時代の「三食以外」とは何か~(オンラインセミナー)に参加しました。

登壇者:株式会社 ショッパーファースト シニアフェロー 辻中俊樹氏
    株式会社 インテージクオリス マーケティングリサーチャー・マーケティングコンサルタント 小関久美氏

コロナ禍で顕在化された新しい「食」の在り方に関する話題を中心に、マーケティングや定性調査に関する内容でした。

  • 多数の定性調査に基づく食シーンの実態から見ると「主食と副食」「和洋中」などという概念がなくなり、食シーンの組み立てが自由になっている。
  • 例えば、朝昼晩の時間がずれ、流通菓子・手作り菓子・もらいものの菓子・高級菓子などが並列して様々な時間に食べられている。また、様々な時間や場所で出現する飲料も多彩である。
  • そのような事実から事象の持つ価値を的確に捉えるためには、TPOPPというフレームワークの使用が有効である。これは、特定の事象を、Time(時間帯)、Place(場所・空間)、Occasion(事情)、Product(商品等)、Psychology(心理的効用)の要素に分解して捉える手法である。(例:“ある朝に食べたアップルパイと雑炊”「午前6:30」「自宅のダイニング」「お腹がすいたので軽く」「手作りした残りのアップルパイと前日の鍋の残りのスープで作った雑炊」「美味しく残り物も片付いた」のように分解することができる。さらにその後、AM10:30に会社のデスクで、通勤電車から降りた後にコンビニで買った、サンドイッチとコーヒーを喫食したりする…これがいわゆる「1日6食時代」のシーンといえる ※本例は参加者の理解から作成)
  • 新型コロナ禍で、移動が停止状態に追い込まれ経済社会リズムが崩れている。コロナ後では、コロナ前の状況に戻る部分もあると言われるが、戻る位置が違うと認識しておく必要がある。
  • 具体的には、コロナ前から顕在化しつつあった「自然」と「生活行動」の関係性は重要性が高まる。本来人間は自然と一体となった生活に価値を持っている。自然のリズムと人の行動は関係しており、その切り口はマーケティングに活用することができる。例として、天気や歳時など自然のリズムに合わせた切り口がある。
  • マーケティングにおいて、例えばサブスクリプションのように日常生活に自然に入り込む(存在する)ことが重要となっている。価値の押し付けは受け入れられにくくなる。
  • 生活行動を観察し、十人十色を前提としたペルソナづくりが必要となる。無意識や不意な行動から価値を発掘するのは、定性調査が得意とする領域である。

その他、弁当、新玉葱、コインランドリーとパンの関係、健康ではないプラントベースの売り方などについて、約70分にわたり様々なお話がありました。

「TPOPP」のフレームワークは、弊社のサービスにも取り入れており、創造活動における様々なシーンで応用が可能です。また、「自然のリズムに合わせた生活行動」や、「サブスクリプション」についても、引き続き研究していきたいと思います。

 

次回は、電車や駅のあり方などを中心にさらに掘り下げたセミナーが開催されるとのことです。詳細は、インテージクオリスショッパーファーストのサイト等で、適宜案内があるかと思います。マーケティングリサーチの中でも特に定性調査ご興味をお持ちの方は、チェックしてみてはいかがでしょうか。

また、現在本テーマに関連した研究プロジェクトが進んでおります。ご参加をご希望のお客様にはご案内を差し上げますので、弊社までお問い合わせください。